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インバウンドが招く危機!スーパートコジラミ対策ホテルや自宅ですべきこと

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かつて「南京虫」として知られ、激しいかゆみや発疹を引き起こすトコジラミが、「スーパートコジラミ」として進化し、日本国内でその数を急増させています。

特に、新型コロナウイルスの流行が収束したことによるインバウンドの増加により、訪日外国人旅行客を通じてこの害虫が持ち込まれるケースが増えているのです。

そして、スーパートコジラミの潜伏場所は、ホテルや公共交通機関に広がっており、夏に向けてその活動が活発化しています。

そんなスーパートコジラミを、ホテルに宿泊したときに被害から身を守る方法や、万が一自宅に持ち帰ってしまったときの対策などをまとめました。

世界中で問題化するスーパートコジラミ

スーパートコジラミは最近、フランスや韓国で大発生し、これらの国からの荷物を通じて日本にも持ち込まれているようです。

かつて日本国内では、第二次世界大戦後にDDTなどの強力な殺虫剤でトコジラミは一度ほぼ撲滅しましたが、ここ数年、特に都市部で再び増加しているのです。

この現象は、平成22年頃からインバウンドの増加に伴い、被害例が再び増え始めています。

そして、新型コロナウイルスの影響で一時的に被害が減少しましたが、感染症の規制が緩和されてからは再び被害が増えています。

殺虫剤や防虫剤などを製造・販売しているアース製薬への相談件数も、トコジラミに関しては近年急増しており、昨年は313件、今年に入ってからは既に407件の相談があるそうです。

スーパートコジラミとトコジラミの特徴と生態

スーパートコジラミとトコジラミは、成虫の時に5~8ミリメートルの小さな体で、扁平で非常に薄い体型が特徴です。

主に夜間に活動し、寝ている人間の手や足、首などの露出部分から血を吸います。

刺されると非常に強いかゆみが発生し、メスは生涯で200~500個の卵を産むことができ、1日に5~6個の卵を産みます。

飢餓にも強く、一度住み着くと家の中での駆除が困難になります。

トコジラミが好む生息場所は以下の通りです。

  • 夜間の吸血活動から、ベッドや布団、寝室周辺に多く生息します。
  • 体が扁平なので、狭い隙間に潜り込むことが可能です。
  • 暗くて暖かい場所を好むため、マットレスやベッドの隙間、家具の裏、本棚やダンボール、カーペットの下、床や壁の継ぎ目、たたみの端などが主な隠れ場所です。
  • 電化製品の裏や内部、ブラインドやカーテンの後ろ、障子や掛け軸の裏も生息地となります。

そして、トコジラミの隠れ家となる生息エリアには、血糞(けっぷん)と呼ばれる黒い斑点が目立つようになります。

トコジラミに刺されると

トコジラミに初めて刺された場合、症状が全く現れないこともあります。

ですが、何度か刺されると皮膚症状が現れる人がいます。

そして、アレルギー反応でも特に重篤な状態であるアナフィラキシーを引き起こし、激しいかゆみにより睡眠が困難になることがあり、症状は1~2週間続くことも。

症状が軽い場合は、市販の虫刺され薬で1週間程度で治癒しますが、症状が重い場合は皮膚科を受診することをおすすめします。

また、室内でトコジラミが繁殖している場合は、根絶しない限り症状は改善しないため、早急な対策が必要です。

トコジラミ被害が多い地域の特定:トコジラミマップの活用

最近、メディアで頻繁に言及されるようになった「トコジラミマップ」が注目されています。

このマップは、トコジラミの発生情報を地図上に示すアプリやウェブサイトで、アメリカでは特によく利用されています。

トコジラミマップを使用することで、ユーザーは自らが発見したトコジラミの情報をホテルやその他の場所に登録し、それが他の利用者と共有されます。

地図上にはトコジラミの発見場所がピンで表示されるため、地域のトコジラミ被害の様子を一目で把握することができます。

ただし、ピンがない場所でもトコジラミがいる可能性があるため、全ての情報が完全ではないことに注意が必要です。

マップはあくまでユーザーの報告に基づくため、情報を鵜呑みにせず、適切な対策を行うことが重要です。

日本でも最近、「BEDBUGSMAP JAPAN(トコジラミホテルマップ日本)」というサービスがGoogleマイマップ上に登場しました。

⇒BEDBUGSMAP JAPAN(トコジラミホテルマップ日本)

これは、楽天トラベルやトリップアドバイザーなどの旅行系サイトに寄せられたトコジラミの被害報告を集計し、該当する宿泊施設を地図上にベッドのアイコンで表示するシステムです。

アイコンをクリックすると、その宿泊施設の詳細情報や他のユーザーの評価を確認できます。

このようなトコジラミマップの普及は、世界中で増加する薬剤耐性を持つ「スーパートコジラミ」の被害が背景にあります。

スーパートコジラミは一般的な殺虫剤のピレスロイドが効かないため、その駆除や予防が極めて困難です。

トコジラミが一度住処に定着すると、非常に早い速度で繁殖するため、マップは旅行者にとっては被害を避けるための貴重なツールであり、また店舗や宿泊施設側が迅速に対応するための重要な情報源ともなっています。

ホテルでトコジラミがいるかどうかを見分ける方法

トコジラミは非常に隠れやすく、どんな場所にでも侵入する可能性があります。

隣の部屋や集合住宅から侵入することも珍しくありません。

なので、完全に侵入を防ぐことは難しいですが、ホテルでの宿泊中にトコジラミを持ち帰らないための予防策は講じることができます。

また、トコジラミは清潔さとは無関係に発生するため、高級ホテルでも油断は禁物です。

対策1:最初は荷物をバスルームに保管

トコジラミは荷物を通じて自宅に持ち込まれることが多いので、ホテルに着いたらすぐに荷物をバスルームに置きましょう。

トコジラミはツルツルした滑らかな表面では歩行移動が困難なので、バスタブの中やタイルの床が安全です。

さらに安心するために、荷物を大きなビニール袋で覆って保管するのも効果的です。

ベッドや床に荷物を広げると、トコジラミが混入するリスクが高まるため避けましょう。

対策2:部屋のトコジラミチェック

荷物を安全な場所に保管した後は、部屋のトコジラミの有無を確認します。

ベッドのシーツをめくり、マットレスの隅々、縫い目、折り返し部分を注意深くチェックしてください。

トコジラミやその卵、抜け殻、黒い糞の跡が見つからないか確認しましょう。

和室の場合は畳の間、敷居、押入れなどもチェックの対象です。

もしトコジラミの痕跡を発見した場合は、すぐにフロントに報告し、部屋の変更を依頼してください。

対策3:明るい環境での就寝

トコジラミが見つからなかったとしても不安を感じることがあるかもしれません。

そのような場合、アイマスクをして電気を点けたまま眠ることをおすすめします。

トコジラミは夜行性であり、明るい場所では活動を控える傾向があるためです。

さらに、もしトコジラミが近くにいる場合、うそ寝をしてその活動を確認する「うそ寝作戦」も効果的です。

この方法では、寝たふりをしてから約30分後に部屋の明かりをつけ、あなたに寄ってきたトコジラミを確認して撃退します。

対策4:明るい場所での荷造り

ホテルを出発する際には、部屋の照明を十分に明るくして荷造りを行ってください。

荷物の中や周りにトコジラミが隠れていないか、慎重に確認しながら荷物を詰めることが重要です。

これにより、不用意にトコジラミを自宅に持ち込むリスクを最小限に抑えることができます。

対策5:帰宅後の衣類の取り扱い

自宅に戻ったら、旅行から持ち帰った衣類は速やかに洗濯しましょう。

トコジラミは高温に弱いため、可能であれば高温での乾燥処理が効果的です。

ただし、洗濯や乾燥だけで完全にトコジラミを駆除することは難しいため、他の予防措置と合わせて行うことが望ましいです。

ホテルでのトコジラミ対策:就寝時に電気をつけるべき?

もしホテルで薬剤をすぐに手に入れることができない場合、トコジラミを避ける一つの方法として、就寝時に部屋の電気をつけたままにしておくことが推奨されます。

アイマスクを使用して眠ることで、明るい環境でも快適に休むことができます。

トコジラミは光を嫌うため、明るいところでは基本的に活動しづらいのですが、空腹時には光があっても人を刺すことがあります。

この方法は刺されるリスクを完全には防げませんが、確率を減らすことは可能です。

ホテルで活用できるトコジラミが嫌う匂いアイテム

トコジラミは特定の匂いを非常に嫌う性質があります。

「樟のう」は楠の木から抽出される成分で、これを含むアロマやその他のアイテムはトコジラミを寄せ付けません。

この成分は防虫剤にも利用されています。

また、「パラジクロロベンゼン」という成分もトコジラミに効果的で、この成分を含む衣類防虫剤を持参することで、荷物を守ることができます。

さらに、「ディート」という成分が含まれる虫よけスプレーも有効で、これを肌に塗ることでトコジラミの接近を防ぎ、刺されるリスクを下げることができます。

トコジラミ駆除の費用と見積もり

スーパートコジラミの駆除には高額な費用がかかります。

特に、家庭内での繁殖が進むと、それを制御するための出費も大きくなります。

駆除業者によると、標準的な30平米の部屋の駆除費用は、おおよそ10万円以上が相場とされています。

スーパートコジラミは一般的な殺虫剤では効きにくいため、専門的な処理が必要となり、その分コストが高くなるのが一因です。

万が一、トコジラミを自宅に持ち帰ったときの自己対策

トコジラミは夜間に活動し、特に人間が眠っている間に血を吸う吸血昆虫です。

これらは主にベッド周りに潜んでおり、対策をしっかりと行わないと、自宅に持ち帰ってしまうリスクがあります。

以下では、ベッドやその周辺でトコジラミを駆除する方法を紹介します。

対策1:布団やシーツ、毛布の処理

布団、シーツ、毛布などの布製品は、掃除機を使用して隅々まで吸引した後、熱湯で洗濯することが効果的ですから、以下の手順で行いましょう。

  1. 布製品を掃除機で徹底的に吸引する。
  2. 79度以上の熱湯で5分以上洗濯する。
  3. 高温設定の乾燥機で完全に乾燥させる。

一般家庭で79℃以上での洗濯が難しい場合は、コインランドリーの高温乾燥機を利用すると良いでしょう。

持ち運び時はトコジラミが脱走しないよう、しっかりと袋を縛ってください。

対策2:マットレスの処理

トコジラミがマットレスに潜んでいる場合、次のステップで対応します。

  1. マットレスを立てかけ、掃除機で隅々まで吸引する。
  2. 黒いビニール袋に入れて日光に晒すことで、高温でトコジラミを死滅させる。

マットレスの処理では、特に細かい隙間や縫い目に注意して掃除機をかけ、可能であれば日光消毒を行ってください。

ただし、効果を完全に保証するものではないため、場合によってはプロの駆除業者に依頼するのが確実です。

対策3:ベッドフレームの処理

ベッドフレームはトコジラミの隠れ家になりやすいので、以下の対策を行います。

  1. フレーム全体に殺虫剤を適用し、特に隙間やねじ部分には念入りにスプレーする。
  2. 引き出しやベッド下も念のためにチェックし、必要に応じて殺虫剤を使用する。

駆除後は一定期間、その効果を観察し、問題がなければ元の状態に戻します。

トコジラミの再発生を防ぐためには、定期的な清掃と監視が必要です。

これらの対策により、旅行先から不快な「お土産」を持ち帰ることなく、安心して日常生活を送ることができます。

まとめ

旅行の楽しみを損なわないためにも、スーパートコジラミのリスクはきちんと理解しておくことが重要です。

特にホテル滞在中は、これらの害虫に特に注意が必要です。

今回紹介した対策方法や、GoogleのBEDBUGSMAP JAPAN(トコジラミホテルマップ日本)を活用し、スーパートコジラミの被害に遭遇するリスクを最小限に抑えましょう。

旅行先での簡単なチェックや、帰宅後の衣類の取り扱いなど、日常の小さな心掛けが大きなトラブルを防ぐ鍵となります。

この記事が、スーパートコジラミからあなたとあなたの大切な人を守る一助となれば幸いです。

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