家の中に侵入してくるカメムシは、その独特の臭いや集団での出現がしばしば不快感を引き起こします。
そして、気づいた時にはすでに家の中にいて驚いたり、どのように対処すればよいか慌てることもあるでしょう。
でも大丈夫です。
カメムシは、刺激せずに効果的に対処することで、手で触れなくても捕まえることができます。
というのも、カメムシは動きが鈍いので、落ち着いて対処すれば全然大丈夫な虫なのです。
ここでは、家の中でカメムシを安全に捕まえる4つの方法と、手で触らず捕まえる方法などをまとめました。
家の中にいたカメムシ4つの捕まえ方
カメムシの出現は、年度や地域、さらにはその周辺環境によって大きく異なることがあります。
一部では退治する方が効果的な場合もありますし、逃がすことで心理的な安心を得られる場合もあります。
どの対処法が最も適しているか、また最も効果的かを見極めるために、カメムシの現状を確認しましょう。
カメムシの出現が稀な場合、日常的に殺虫剤や凍結スプレーを用意しておく必要はないかもしれません。
しかし、見かけたときに素早く対処できる方法を知っておくことは便利です。
以下では、家庭にあるものを利用したカメムシの対処法を紹介します。
1. 退治する
カメムシが頻繁に室内に侵入する場合、個別に退治するのは非効率的です。
集団で侵入することが多いため、発見次第、速やかに対応する方法が求められます。
殺虫スプレーや凍結スプレーの利用が効果的ですが、カメムシが侵入しやすい場所、たとえば網戸の隙間やエアコンの配管穴などにも注意が必要です。
これらの場所に隙間があれば、それを塞ぐことでカメムシの侵入を防ぎます。
寒い時期には特にカメムシが室内に侵入しやすいので、窓やドアの隙間を密封することがカギとなります。
2. 逃がす
カメムシを退治することに抵抗がある場合は、捕まえて外に逃がす方法が望ましいでしょう。
しかし、カメムシは刺激に弱く、簡単に臭いを発するため、掃除機やほうきでの対応は避けるべきです。
手を使わずにカメムシを捕まえる方法として、ペットボトルを利用したカメムシキャッチャーが効果的です。
この方法では、ペットボトルの上部を切り取り、逆さにして漏斗のようにしてカメムシを捕獲します。
このトラップを壁や天井に近づけ、カメムシをそっと囲い込んで外に逃がします。
この方法なら、カメムシにストレスを与えることなく、かつ家の中に臭いを残すことなく対処できます。
また、侵入経路を塞げれば再侵入を防ぐこともできます。
3. 家庭用品を使ったカメムシ退治
カメムシは動作が遅いため、慌てることなく対処することができます。
壁や天井にいるカメムシには、家庭にある空き容器やペットボトルを使った方法が効果的です。
たとえば、台所用洗剤を少量入れたスプレー容器やペットボトルを用意し、カメムシをその中に落として退治します。
洗剤の入った水にカメムシを入れることで、素早く退治することが可能です。
また、床にいるカメムシは粘着性のあるテープを使って捕獲し、退治することも一つの方法です。
ガムテープをカメムシの上に軽く貼り付けるだけで簡単に捕獲でき、退治できます。
4. 簡単な道具でカメムシを捕獲して外に逃がす
カメムシが頻繁には現れない場合でも、偶然洗濯物に付着していたり、家の中に入ってきたときに備えておくと良いでしょう。
不要な紙や古新聞を使ってカメムシをそっと捕獲し、外に逃がす方法は非常にシンプルで効果的です。
カメムシが壁や天井にいる場合、軽く触れると落下することが多いので、その下に空き容器やカットしたペットボトルを持っていき、落ちたカメムシをすぐにキャッチします。
捕獲したカメムシは、容器ごと外に出して自然に帰してあげることが望ましいです。
この方法なら、カメムシに不必要なストレスを与えずに、優しく対応することができます。
カメムシにキンチョールは効かない?
一般のキンチョールはカメムシに効かない可能性大です。
というのも、キンチョールは広く使用される殺虫剤で、そのラインナップには様々な種類があります。
そして、通常のキンチョールの他に、カメムシ専用のキンチョールがあり、両者の成分の配合と目的が異なっているからです。
通常のキンチョールは、家庭での一般的な害虫から農業用の害虫管理まで、多目的に使用できる広範囲の殺虫剤です。
このタイプのキンチョールは多くの昆虫に効果的ですが、特定の害虫に特化した成分は含まれていません。
一方、カメムシ専用のキンチョールは、カメムシを効果的に退治するために特化された成分を含んでいます。
これはカメムシの生態や防御機構に応じた特別な配合が施されているため、カメムシ駆除において高い効果を発揮します。
通常のキンチョールではカメムシに対して十分な効果が得られないことがあり、カメムシの問題が頻繁に起こる場合は、カメムシ専用の製品を選ぶのがイイでしょう。
カメムシ専用のキンチョールには、カメムシの体液や外皮に反応して効果を発揮する特殊な成分が含まれており、これによりカメムシを効率的に退治することが可能です。
家の中でのカメムシ対策:絶対に避けたい3つの行動
家の中に侵入したカメムシの不快な臭いを防ぐためには、いくつかの一般的な行動を避けるべきです。
ここでは、カメムシ退治時に避けるべきトップ3の行動を紹介します。
1. 掃除機で吸い取るのは避けましょう
カメムシを掃除機で吸い取る方法は、一見便利に思えるかもしれませんが、これは避けるべきです。
掃除機を使うと、カメムシがストレスを感じて強烈な臭いを放つ可能性があります。
さらに、この臭いは掃除機内に残り、使う度に不快な臭いが部屋に広がることになります。
また、掃除機自体が臭いに染まるリスクもあります。
2. カメムシを叩き潰すのは厳禁
カメムシを直接叩き潰す行為は、瞬間的に問題を解決するように見えますが、これもまた避けるべき行動です。
叩き潰すと、カメムシが防御のために放つ臭いが空気中に広がり、壁や床には不快な臭いが付着します。
これにより、後処理が困難になるだけでなく、長期間臭いが残ることもあります。
3. 慌てて追い回すのは効果的でない
カメムシの動きは他の昆虫に比べて遅いため、追いかけ回す必要はありません。
慌てて追い回すと、カメムシに不必要なストレスを与え、反射的に臭いを発する原因となります。
静かに近づき、ゆっくりと捕まえる方法が最も効果的で、カメムシが臭いを発することなく退治できる可能性を高めます。
カメムシの生態とその退治方法について
カメムシは一定の周期で大量発生することが知られており、その発生パターンは年によって異なることがあります。
カメムシには「表年」と「裏年」があり、「表年」はカメムシの数が特に多い年を指し、主に偶数年に当たります。
例えば、2016年、2018年、2020年、そして2022年がそれに該当します。
特に2022年は、早い梅雨明けが影響して、多くの地域でカメムシが過去10年間で最も大量に発生しました。
このような年は、農作物への影響も大きく、多くの自治体がカメムシの警戒を呼びかけました。
ですから、2024年も「表年」なので、多くのカメムシ発生が起きています。
1. カメムシが好む環境
カメムシの種類によって好む環境や食べ物が異なりますが、共通して言えるのは、食べ物の豊富な場所や越冬に適した暖かい場所を好むことです。
例えば、マルカメムシはマメ科の植物を好みます。
チャバネアオカメムシは主に果実を食べ、スギやヒノキなどの樹木にも見られます。
クサギカメムシは果実やマメ科植物の汁を吸います。
2. カメムシのライフサイクル
カメムシの一生は一般に4月から始まり、この時期に繁殖が開始されます。
産卵は5月から8月にかけて行われ、孵化した卵は約1週間から2週間で孵化し、その後数回の脱皮を経て成虫になります。
成虫は初夏から夏にかけて活動的で、気温が低下すると越冬のための場所を求めて活動します。
カメムシは集団で行動することが多く、冬場は暖かい場所を求めて人の住宅に侵入することもあります。
翌年の春になると再び繁殖を開始し、そのライフサイクルが繰り返されます。
つまり、カメムシの寿命は通常1年半程度とされています。
まとめ
カメムシ退治には、カメムシを刺激しないことが非常に重要です。
家の中に侵入したカメムシは退治することが一般的ですが、できるだけ臭いを発生させずに逃がす方法もアリです。
虫が多い季節には、室内に虫が入らないよう侵入経路の確認や虫よけの使用が効果的。
これらの対策を理解し、カメムシが家の中に入ってこないように備えてください。