フリマアプリのメルカリは、ユーザーによる希望価格で中古品の売買ができることが魅力です。
しかし、メルカリでの取引には問題点も見受けられ、特にコンビニ支払いに関するトラブルが目立ちます。
多くのユーザーが「コンビニ支払いをなくしてほしい」と声を上げているのは、どういった理由からでしょうか?
メルカリのコンビニ支払いって?他の支払い方法とは?
メルカリにおけるコンビニ支払いとは、コンビニや銀行のATMを利用して行う支払い方法のことです。
なお、メルカリでは他にも以下のような支払いオプションが存在します。
- クレジットカード
- キャリア決済
- FamiPay
- メルペイスマート支払い
- メルカリポイント
- チャージ支払い
- ApplePay
- メルカリクーポン
これらの方法とコンビニ支払いの最大の違いは、支払いにかかる手間です。
コンビニ支払いでは、実際に店舗へ行く必要がありますが、他の支払い方法は情報を事前に登録しておけば、購入ボタンを押すだけで取引が完了します。
そのため、コンビニ支払いは支払い完了までに時間がかかり、購入から3日以内に支払う必要があるのです。
この支払い速度の違いが、メルカリでコンビニ支払いをやめてほしいという意見の背景にあるのです。
コンビニで支払う人はどんな人?
メルカリでのコンビニ支払いを好むユーザーには以下の特徴があります:
- クレジットカードを持っていない
- クレジットカードの利用に抵抗がある
- 現金払いを好む
- 学生でクレジットカードが作れない
- 支払い履歴を残したくない
- メルカリ初心者
- メルカリをあまり利用しない
このような理由から、クレジットカード情報をネットに登録したくない人や、メルカリを頻繁に使用しない人がコンビニ支払いを選ぶことがあります。
コンビニ決済を避けたい!その理由とは?
SNS上には、コンビニ決済の取り扱い中止や、事前に拒否できる機能の要望が見受けられます。
「メルカリでコンビニ決済を使う人に良いイメージが持てない。できれば避けたいな…」
「メルカリさん、コンビニ決済拒否できるようにしてくれないかな…」
では、なぜコンビニ決済が「迷惑」と感じられるのか、SNSの声をもとにしてその理由を掘り下げます。
①支払いの遅れ
「メルカリでコンビニ・ATM決済を選んだ購入者がギリギリに支払いをして、発送後もすぐに受け取らない。メッセージの返信も遅くて困る。後払いはトラブルの元だと思う。」【Xより参照】
遅い支払いに関する不満が寄せられています。コンビニが遠い場所に住んでいる購入者もいるかもしれません。
また、18歳と19歳の若年層が保護者同意なしでメルカリを利用できるようになった影響で、初めての支払いが遅れる学生も増えている可能性があります。
②発送の遅延
「昨日メルカリで買ってくれたけどまだコンビニで支払いがない方、日曜に発送したいので早く支払ってください!」【Xより参照】
多くの商品を扱う出品者は発送作業を迅速に進めたいと願っています。特に週末になると、郵便局が必要な発送方法ではさらなる遅れが生じます。
③支払いの忘却
「購入後コンビニでの支払いを選んでから2日経って、『購入した記憶がない』とメッセージが来た。本当に困る。」【Xより参照】
出品者側は「支払い待ち」の状態が続き、催促しても進展がないとストレスを感じることがあります。
④いたずら購入
「評価0でコンビニ決済の購入者がいたけど、迷惑だからやめて。マナーのない人は電話番号で複数アカウントを作れないようにすべき。」【Xより参照】
低価格で出品している他のユーザーに対し、いたずらでコンビニ決済を使って競合商品の購入を妨害する悪質な行為も見られます。
⑤転売対策
「メルカリで転売対策として、コンビニ決済をせずに放置する『転売屋バスター』が出現!」【Xより参照】
商品の買い占めと高額転売を防ぐために、故意に支払いをしない行為が行われているようです。
⑥連絡不足
「コンビニ決済の購入者は連絡が取りづらい。メルカリでのマナーが不足していると感じる。」【Xより参照】
購入意思があっても購入後の対応が遅いため、売り手は取引における不安を感じ、購入者のマナーに問題を感じることがあります。
⑦発送の催促
「コンビニ決済をした人に限って、支払い直後に発送を急かす連絡が多い。支払い自体が遅かったのに、急かされるとは理不尽だ。」【Xより参照】
個人間取引のメルカリでは、出品者も日常生活を送っており、即時発送が難しい場合もあります。催促されることは出品者にとってプレッシャーです。
⑧販売機会の損失
「コメントで交渉中だったアイテムをコンビニ決済で他の人が購入。支払いされずにキャンセルになってしまい、再出品しても時期を逃して売れない。」【Xより参照】
コンビニ決済は期限までに支払いがなければキャンセルされるため、出品者は売れるチャンスを逃すことになります。
⑨キャンセルの問題
「値下げして待ってたのに、他の場所でいい商品を見つけたからとキャンセルされる。梱包までしていたのに、心が痛む。」【Xより参照】
他のプラットフォームで安い商品を見つけ、メルカリでの支払いを放置する行為は、出品者にとって非常に迷惑です。
⑩再出品の手間
「コンビニ決済で買われてから音信不通。キャンセル処理にも時間がかかり、再出品もめんどう。もし要らなかったら、せめて一言欲しい。」【Xより参照】
出品者は購入者と連絡が取れなくなると、メルカリのサポートにキャンセルを申請しなければならず、再出品にも時間と手間がかかります。
メルカリでコンビニ支払いを避けるべき理由とは?
メルカリでコンビニ支払いの使用を控えるべき主な理由は、支払い遅延です。
コンビニ支払いは、クレジットカードを持たない方や現金での支払いを好む方に向けたものですが、支払いが遅れることがしばしばあります。
特に、2022年の法改正で成人年齢が下がったことで新たにメルカリユーザーになった学生に多く見られます。
初めての支払いで戸惑う、近くにコンビニがなく支払いに時間がかかる、または支払いを後回しにするなどのケースが出品者の不満を招いています。
出品者は早急に商品を発送したいと考えていますが、コンビニ支払いを選んだユーザーは急ぐ必要を感じていないことがあります。
出品者の視点からすると、コンビニ支払いには以下のようなデメリットが考えられます。
- 発送準備が即座にできない
- 支払い忘れが発生する
- 商品の長期保留を意図的にされる
- 転売目的のユーザーの抑制が困難
- 返信の遅れや連絡途絶
- 支払い前に発送を催催される
- 支払いが遅れた挙句にキャンセルされる
- 再出品が必要になり、その手間と時間
これらの問題が、メルカリでのコンビニ支払いを快く思わない理由として挙げられています。
出品者にとっては、取引の迅速化が望まれるため、コンビニ支払いによる遅れは避けたいところです。
出品者の視点:コンビニ決済への対応策
これまで見てきたように、コンビニ決済は出品者にとっていくつかの問題を引き起こすことがあります。
そこで、ここでは、出品者がどのようにコンビニ決済に対処すればよいのかをご紹介します。
1.支払い予定日を事前に確認する
商品が売れたら、購入者にメッセージで支払いの予定日を尋ねておくといいでしょう。
予定がはっきりしていると、出品者も安心して取引を進めることができます。
2.支払いが遅れた場合のキャンセルを伝える
支払い予定日を確認したら、次のような返信が効果的です:
「ご購入ありがとうございます。梱包と発送の準備を進めてお待ちしています。ただし、予定日を過ぎるとキャンセルさせていただくこともありますので、ご了承ください。」
これで、過度にプレッシャーをかけることなく支払いを促すことが可能です。
3.応答がない時はどうする?
返信がない場合でも、支払い期限を待ってからキャンセル手続きを進めることができます。
期限を過ぎれば、出品者がペナルティを受けることはありませんが、「自己都合」によるキャンセルなどの場合は注意が必要です。
4.「コンビニ決済不可」の記載は問題がある?
Yahoo!知恵袋ではこんな疑問が投げかけられています:
「メルカリで『コンビニ決済はご遠慮ください』と記載することは許されるのでしょうか?」
一部の出品者はプロフィールや商品説明に「コンビニ・ATM決済不可」などのルールを設けていますが、メルカリは取引のトラブルを防ぐため、こうした条件設定を推奨していません。(メルカリ公式ページ「独自ルールの取引について」参照)
つまり、購入者を選ぶ権利や、支払い方法を強制することはできないので、トラブルが発生した場合は自己責任となることに留意が必要です。
コンビニ決済を利用する購入者のためのヒント
コンビニ決済を避けられない購入者にとっては、条件付きで出品されている商品を買うのが難しいものです。
そんな時に役立つ方法は次のとおりです。
1.プロフィールに支払い計画を記入
出品者の設けた条件にも関わらず商品を購入したいなら、自分のプロフィールに「コンビニ決済を選んだ場合、基本的に24時間以内に支払います」と明記しておくと良いでしょう。
これで信頼を築き、円滑な取引が期待できるようになります。
2.円滑なメッセージ交換を心掛ける
メルカリでのメッセージ交換は、自動化されたショッピングサイトとは異なり、直接的なコミュニケーションが求められます。
購入者は購入意志の表示や支払い予定の告知など、積極的に情報を伝えることが重要です。
なお、購入者が支払い予定日を出品者に明示することで、お互いに安心して取引を進めることができ、また良い評価にも繋がります。
メルカリを長く快適に使用するためにも、丁寧なメッセージを心掛けましょう。
メルカリでのコンビニ支払い、出品者は対応策を求めている
メルカリでは、現状コンビニ支払いの取り扱いを出品者側が辞退する選択はできません。
これは、メルカリがコンビニ支払いという選択肢を提供している上で、特に出品者からこの支払い方法の見直しを望む声が多く挙がっているためです。
買い手側からも時々「利用停止にしてほしい」といった意見がツイートされますが、これは主に出品者の不快感を反映したものであり、サービスそのものへの不満とは異なります。
コンビニ支払いは、クレジットカードや電子マネー決済の代わりとしての選択肢として存在しています。
万が一、クレジットカードや電子マネーが使えなくなったときの影響を考慮すると、メルカリへの影響は無視できないものがあるため、コンビニ支払いは重要な役割を果たしています。
メルカリとコンビニ支払いの上手な関係作り
出品者からの不満が根強いものの、メルカリ運営がコンビニ支払いの廃止を行わない限り、出品者が個々に対応策を見つけるしかありません。
一部の出品者は「コンビニ支払いはご遠慮ください」とプロフィールに記述するなど、事前に宣言しているケースもあります。
確かに、このような取引の選択肢を独自に制限することは通常は推奨されませんが、トラブルを避けるための自衛策として理解されています。
なお、メルカリでのエチケットには課題があるものの、コンビニ支払いを選んだ買い手がいた場合の対応策は以下の通りです。
- 支払いの予定日をメッセージで確認
- 支払い期限内に待ち、過ぎたらキャンセル処理
これらは、出品者としても買い手との円滑なコミュニケーションを保ち、予定が明確なら安心して取引が進められるためです。
コンビニ支払いを選択したメルカリユーザーに非はない?
必ずしもそうとは言い切れません。
購入者の中には、購入意志を示した後に気が変わってキャンセルするという行動をとる人も実際にいます。
しかし、憤りから過剰に催促すると、それが迷惑行為とみなされるリスクがあり、場合によってはメルカリからペナルティを受けることもあります。
さらに、クレジットカードを持たないなどの個々人の事情を鑑みれば、一概に非難するわけにはいきません。
また、中古品を安価に売ることが価格の混乱を引き起こす原因になることもあり得ます。
その一方で、出品者の中には不適切な販売行為を行う者もおり、宣伝と異なる少ない商品数を送るなど、問題のあるケースも報告されています。
このような状況を踏まえると、出品者と購入者の間にはお互いに課題があるため、どちらか一方に非があると断言することはできません。
取引はビジネスライクに、お互いが気持ち良く進められるよう配慮することが重要です。
まとめ
メルカリにおける「コンビニ支払いをやめてほしい」という声は主に出品者からのもので、支払い遅延に対する不満が主な原因です。
メルカリ側がこの支払い方法を維持している以上、出品者は個別に対処するしかなく、予定日の確認や期限切れ後のキャンセルが実践的な解決策となっています。
しかしながら、メルカリのフリマの性質上、出品者にも問題があるケースがあり、その点を理解した上で、公平な立場で取引を行うべきです。