風速8mとは、一秒間に空気が8メートル動く速さを指します。
一般的には「疾強風」、つまり「強風」よりも強い風として認識されます。
気象庁でいう風の強さの表現でいうと、
- 小枝が折れる、風に向かっては歩けない
となっていて、毎年の『春一番』もこの風速8m以上が基準となっています。
風速8mとはどれくらいの強さ?
「風速8メートル」は「秒速8メートル」という意味です。
これは1秒間に風が8メートル進む速さを表しています。
この速さを時速で考えると、8メートルを60秒、さらに60分で計算すると、約28.8キロメートルになります。
最大瞬間風速に要注意!
なお、風速は10分間の平均で、その間に強くなったり弱くなったりします。
つまり風速8mとは
- 10分間の吹く風を計測して、平均したら8m/sとなった
ということで、最も強くなるのが「最大瞬間風速」です。
こちらも一瞬の風ではなく3秒間の平均値をとった「瞬間風速」のうち最大のものとなります。
この最大瞬間風速は、風速の1.5倍から2倍になるのが一般的。
つまり、風速8mの場合、最大瞬間風速は12m~16mになる可能性があるということ。
風速16mはかなりの強い風ですから、風に向って歩けなくなり、転倒する人もでてきます。
また、小枝が折れ、高速道路では横風に流される感覚が増え、通常の速度で運転するのが困難。
ビニールハウスの倒壊もはじまる風の強さです。
つまり、風速8mの日には、瞬間的に上記のような強い風が吹くと考える必要があるのです。
風速何メートルからヤバい?
風の強さと吹き方は、気象庁の『気象観測ガイドブック』に記載されているビューフォート風力階級表が参考になります。
風速8mは上記の風力階級5に相当し、具体的には「葉を持つ灌木が揺れる程度」や「池の水面に小波が立つ」状況とされます。
これは体感的にいうと、特に危険な状態とは感じられません。
しかしながら、
- 風力階級6(相当風速10.8〜13.8m)大きな枝が揺れ、電線が音を立てる、雨傘が使いづらい
- 風力階級7(相当風速13.9〜17.1m)木々が大きく揺れ、風に向かって歩くのが困難になる
ということから、風速10mを超えてくると体感上ヤバいと感じる風速であると言えます。
それでも、風速8mの際には「最大瞬間風速が12mから16mに達する可能性がある」ことを考慮すると、油断は禁物です。風の強さによって予想外の状況が生じることがあり、十分な警戒が必要です。
風速8mだとどのくらい寒い?
体感温度は同じ気温であっても湿度が高いと暑く感じ、風が強いと涼しく感じられます。
そして、風速が1m/s増加するごとに体感温度は 1℃低くなるといわれています。
なので、実際の気温が10℃の日に風速8m/sの風が吹けば、体感温度は約2℃に感じられることになります。
加えて、風速8m/sの場合の体感温度を詳しく知りたとき時は、その瞬間の気温と湿度も重要な要素です。
例えば、冬型の気圧配置で気温が5℃、湿度が50%の状況で風速が8m/sの場合、計算上の体感温度はマイナス7.6℃まで下がり、非常に寒く感じるでしょう。
体感温度については、下記のサイトで自動計算することができます。
⇒https://keisan.casio.jp/exec/system/1257417058
風速8mで洗車するとどうなる?
風速8m/sを超える日に車を洗う行為は、一般的にオススメできません。
主な理由として、強い風が砂や塵を舞い上げ、それが水滴と混ざり合って車の表面に付着しやすくなるためです。
なので、結果的に車が傷ついたり、洗車の効果が著しく低下することがあります。
さらに、風が強い晴れの日には、洗車中に使用する洗剤が早く乾燥し、不快な痕跡を残すリスクが高まります。
風が強い環境下での洗車は、車体に砂が付着し、それが洗車用のスポンジに取り込まれることで、洗車時に傷が入る原因にもなりますので、特に避けるべきです。
風速何メートルから車やバイクの運転は危ない?
風速が8mに達すると、特に自転車やバイクの運転には注意が必要です。
この風速では、四輪車であれば大きな影響は少ないものの、二輪車特有の軽量さが災いして、横風により運転が不安定になりやすい状況が発生します。
特にバイクでは、停車時や低速走行時に強風が直撃すると、バランスを崩しやすく、事故につながるリスクが高まります。
なお、車を運転する上で風速が危険とされるのは、平均風速が10mを超えた場合です。
この速度になると、車は横風の影響を強く受け、運転が困難になり、具体的には、風速10mから15mでは、車が道路上で横に流される感覚を覚えるでしょう。
風速が8mを超えるような天候の際には、最大瞬間風速は10.5~14mになる可能性もありますから、可能であれば運転を控えるか、非常に慎重な運転を心がけるべきです。
風速8mでゴルフは?
ゴルフは自然を相手にするスポーツであり、特に風はプレイに大きな影響を与えます。
一般的に、風が強い日でも競技は中止されることは少ないですが、風速が8メートルに達すると、その影響は無視できません。
冬場のゴルフ場でよく見られる風速5メートルと比べて、8メートルの風は「今日は風が強い」と感じるほどです。
風速8メートルの時の具体的な影響を見てみると、風向きが向かい風(アゲインスト)の場合、ドライバーで打ったボールは通常の80%程度の飛距離になるのが一般的です。
アイアンでのショットも、約70%の飛距離となります。
逆に、風が後ろから吹く(フォロー)場合は、風の押しを受けてドライバーは通常の1.1倍、アイアンは1.15倍の飛距離が期待できます。
このように、風速8メートルの場合、プレイヤーは風の影響を受ける飛距離の変化を十分に理解し、打ち方を調整する必要があります。
また、個々の打ち方の癖によっても飛距離は大きく変わるため、自分自身がどれくらい風の影響を受けるかを事前に把握しておくことが重要です。
風速8mでキャンプ、バーベキュー、焚き火は?
キャンプでの快適な風速は、5メートル以下が一つの目安です。
なので、風速が8m/sに達した場合、キャンプ、バーベキュー、焚き火を行うのはオススメできません。
一般的なキャンプ場では風速5m/sの風が吹くのは珍しくないですが、それを上回る風はさまざまな危険を引き起こす可能性があります。
特に風速が8m/sになると、突発的な強風が発生するリスクがあり、これによりテントが激しく揺れたり、場合によってはテントポールが破損するほどの力を持つこともあります。
このような条件下では、テント内での生活が困難になり、他のキャンパーとのコミュニケーションも取りにくくなる可能性があります。
さらに、風速がこのレベルに達すると、焚き火を安全に管理することは極めて困難になります。
強風によって火の粉が広範囲に飛散し、自分たちのテントやタープをはじめ他人にも大きな火災の危険が伴います。
同様に、バーベキューや野外での食事も風による影響で、食材や調理器具が飛ばされる可能性があります。
そのため、風速が高いと予想される日には、屋外での焚き火や料理は避け、屋内での活動や他の安全なアクティビティへの切り替えを検討するべきです。
もし風速が予想以上に強まり、準備が不十分な状態で焚き火を強行すると、テントが損傷したり、最悪の場合は重大な事故につながるリスクがあるため、風の状態を常に確認することが必須です。
風速8mで釣りは?
風速が8m/sに達すると、非常に強い風が吹いていることになります。
このレベルの風では、髪の毛が大きく乱れ、歩くのも難しくなり、街路樹や電線が激しく揺れるほどです。
このような条件下での釣りは、リスクが非常に高くなるため、基本的には中止すべきです。
ある程度の追い風は釣人に味方するとも言われますが、風速8mだと釣り糸を扱うのは容易ではなく、安全上の問題が伴います。
追い風が吹いている場合、海や川に向かって風が吹き、釣り人が水辺に近づくと危険が増します。
風が強い場合、通常よりも波が高くなり、堤防や岸辺からの落水のリスクも高まります。
特に子どもを連れた釣りでは、これは非常に危険ですから絶対に避けるべきです。
風速8mで洗濯物は?
風速8mの日に洗濯物を外に干す場合、いくつかの注意点が必要です。
この風速では、洗濯物がしっかりと固定されていない場合、飛ばされるリスクが高まります。
具体的には、洗濯ばさみがしっかりとしていないと、洗濯物が飛んでしまう可能性がありますので、特に強力な洗濯ばさみの使用が推奨されます。
また、ハンガーや物干し竿が風によって動くことがあるため、これらをしっかりと固定することが重要です。
外出する際には、洗濯物が飛ばされることによる予期せぬトラブルを避けるために、外干しは避けた方が良いでしょう。
安全を最優先に考えるならば、風速が8mの条件下では、室内で洗濯物を干すことをオススメします。
これにより、洗濯物が飛ばされるリスクを回避し、安全に乾燥させることが可能になります。
まとめ
風速8mは、屋外アクティビティや公共交通に顕著な影響を及ぼす風の強さです。
洗車やゴルフ、キャンプや釣りでも、得られる楽しさよりもリスクは高まる一方です。
特に釣りでは、風速8mを超えると釣り糸のコントロールが難しくなり、釣り活動自体が危険になります。
これらの情報を踏まえ、風速8メートルの日には適切な準備と警戒をもってアウトドア活動や公共交通の利用を計画することが重要です。