ゴーヤは、ナスやトマトと同じように、雄花と雌花を一つの株から咲かせる両性花という特性を持っています。
そして、ゴーヤの実が成るためには、雄花からの花粉が雌花に運ばれて受粉する必要があります。
しかし、いざゴーヤを育ててみると、雌花よりも雄花の方が多く咲くことに気づくかもしれません。
ゴーヤの雄花が咲きました(*^_^*)
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でも雌花はできてないみたい(´;ω;`) pic.twitter.com/DaFdrbUSq8
水耕栽培19日目🌱ゴーヤ🌱雄花が咲いた🌼ただ…雌花が見当たらない😅 #水耕栽培 #家庭菜園 #ベランダ菜園 #ゴーヤ pic.twitter.com/3o32itM9wn
— エアコンクリーニング大好き (@QUifioLPojItMtV) June 20, 2020
一体、その原因は何でしょうか?
ゴーヤの雌花が少なく、雄花が多く咲く理由
ゴーヤを育てていると、雌花よりも雄花が目立って多いことがあります。
というのも、雄花と雌花の比率は大体10~20:1となることが多いためです。
雌花が少ない理由は、ゴーヤが成長初期には必要な受粉の数を制限しているためです。
なので、初夏、ゴーヤの成長がまだ十分でない時期には、雄花が主に咲きます。
この時期に雌花が多く咲くと、受粉をして実が多くなりすぎてしまいます。
そうなると、栄養が分散し、植物全体の成長に支障をきたすことがあるのです。
なので、雌花は、夏が深まり、植物が成長する8月から9月にかけて咲く数が増え、そうして実をつけ始めます。
しかし、この時期でも雌花が過剰に多いと、果実が小さくなったり、栄養不足で枯れてしまう可能性があります。
一般的に、オシベとメシベが同じ花に存在する両性花では、メシベの数は一つだけですが、オシベは多く存在します。
例えば、キキョウやアサガオではオシベが5本、ユリやナノハナでは6本、ウメやモモでは約10本、ソメイヨシノでは約30本もあります。
これは、両性花におけるオシベの数がメシベに比べて多いのが一般的で、ゴーヤの雄花の多さも、より多くの花粉を生産し受粉率を高めるためです。
雄花が多いことは、花粉が雌花に運ばれやすくするためであり、それにより受粉の確率が高くなります。
花粉を多く作り出すことで、虫媒花として、どこに飛んで行くか分からない虫に花粉の移動を委ねます。
ゴーヤのように雄花が多く存在することは、この植物の生殖戦略の一環として理解されます。
風に花粉を託す風媒花の植物も、風の方向が不確かなために、同様に多くの花粉を生産することが一般的です。
ゴーヤの雌花と雄花の見分け方
ゴーヤの雌花は、花の根元にキュウリのような小さな膨らみが見られ、この部分が緑色です。
一方で、雄花の中心部は黄色く、この色の違いで簡単に区別がつきます。
おはようございます♪#ゴーヤ 雄花と雌花がすぐ近くで咲いてます🙂
— すぷん (@percuspoon) September 25, 2023
株自体は元気ですが、朝晩の気温を考えると受粉🐜しても真夏ほどの成長ぶりはないのかなぁ?と思います。とは言え、生い茂った緑は目に優しく眺めて飽きません😊
今日も良い日でありますように🎶#家庭菜園 #グリーンカーテン pic.twitter.com/TSpbv7xO4D
また、ゴーヤの雄花は特に開花後すぐに落ちることが多いという特徴があります。
なぜゴーヤには雌花と雄花があるのか?
ゴーヤに雌花と雄花が存在するのは、雌雄同株という特性が理由です。
雌雄同株は一つの個体で雌花と雄花の両方を持つ特性を指し、ウリ科の植物に多く見られます。
ゴーヤもキュウリやカボチャ、スイカと同じくこの特性を持っています。
雄花は主に花粉を生成する役割を持ち、雌花はメシベがあるため、受粉が成功すると種子が形成され、果実が成ります。
通常、両性花とはオシベとメシベが一つの花に存在することを言い、これにより自家受粉がしやすくなります。
ただし、多くの植物は遺伝的多様性を保つために、自家受粉を避ける傾向があります。
自家受粉による遺伝的な偏りは、環境の変化に対する適応能力を下げるリスクを持ちます。
まとめ
ゴーヤは成長初期にはほとんど雌花をつけず、雄花ばかりが咲きます。
ゴーヤの果実は雌花からのみ成長するため、雌花が多くなると、たくさんの果実が形成され栄養が分散され、植物全体の成長が妨げられることがあります。
植物が成長するにつれて雌花の数も増え、果実をつけるようになりますが、雌花が多すぎると果実は小さくなり、栄養不足で枯れることもあります。
ゴーヤに雄花が多い理由は、確実に花粉を雌花に運ぶことで受粉の確率を高めるためです。
そのため、雌花に対して雄花が10~20倍存在するのは、受粉率を高めるための自然な戦略です。
この比率のため、雄花が多く咲いてもゴーヤにとっては問題ではないのです。