「タッパ」という言葉、気になったことはありませんか?
最近はあまり会話の中で「タッパ」と聞くことは少なくなりましたが、人気漫画・アニメ『呪術廻戦』でもこの言葉が登場したため、多くの人が興味を持っているようです。
また、食品を保存するプラスチック容器のことを「タッパ」と呼ぶ人(どちらかというと昔の人かな?)もいます。
ですが、ここでいう『タッパ』と、呪術廻戦のセリフで使われた「タッパ」では意味が違います。
そこで、ここでは、「タッパ」の意味、語源・由来、そして「タッパ」が方言なのかどうかについて解説します。
「タッパ」とは?
「タッパ」とは、建物や物体、人の身長などの高さを指す言葉です。
人の身長を表現するときは、「タッパがある (背が高い)」と言ったり、「タッパがない (背が低い)」と言ったりします。
建物についても同様で、「タッパがある (高さが高い)」と言ったり、「タッパがない (高さが低い)」となります。
以下では、「タッパ」の語源と由来について詳しく説明します。
語源・由来①:建築用語
「タッパ」は建築用語で、建物などの高さを表す言葉です。
漢字で書くと「建端」もしくは「立端」となります。
この言葉は、人の身長にも転じて使われるようになりました。
さらに、建築や土木の業界だけでなく、演劇業界でも大道具や天井までの高さを指す際に「タッパ」という表現が用いられています。
語源・由来②:英語の「TOP」
もう一つの由来として、英語の「TOP」がなまって「タッパ」になったという説もあります。
ただし、情報の信憑性や根拠が乏しいため、正確なところは不明です。
「タッパ」は方言?
「タッパ」という言い回しは、ごく一部の人々が使っているため、身長を意味する方言なのではないかと疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、実際には建築や土木業界で今でも広く使われている言葉です。
したがって、「タッパ」は方言ではなく、特定の専門分野で一般的に使用されている用語です。
「タッパ」の使い方
具体的な使い方を見てみましょう。
例えば、冷蔵庫が入るかどうかを確認したい場合、「念のためタッパを測っておこう!」と言うことがありますね。
また、建築現場では、物を搬入するときなどに「タッパに気をつけて」と言ったりもします。
意味としては「高さに注意して」といった感じです。
このように、物体のサイズを測る、意識するときに「タッパ」を使うことがあります。
また、「タッパ」は、建築や土木業界以外でも、さまざまな場面で使われています。
家具の配置
新しい家具を購入したり、部屋のレイアウトを変えたりする際に、「この家具はタッパ的にこのスペースに入るかな?」とサイズを測ったりします。
DIY
自宅でDIYを行う際、材料のサイズを計測するために「タッパ」を活用することがあります。
例えば、棚を作る際に本の高さを考慮するなどです。
車のトランク
大きな荷物を車のトランクに積む前に、荷物のタッパを測ってスペースを計測し、適切に積み込みできるかどうかを確認します。
呪術廻戦のセリフ『タッパ』とは
「呪術廻戦」は、大人気の漫画やアニメで知られていますね。
この作品で登場するキャラクター東堂葵による「タッパとケツがでかい女」が登場したのはアニメ第8話「退屈」です。
タッパとケツがデカイ女がタイプです #呪術廻戦 pic.twitter.com/PRVyYaKoNN
— thankyoukickout aka ユキオ (@thankyoukickout) November 20, 2020
ここで使われたセリフ「タッパとケツがデカイ女がタイプです」は、どんな女性が好みなのかを表しています。
要は、東堂葵は身長が高く、お尻が大きい女性がタイプだという意味です。
建築用語から派生した言葉一覧
「タッパ」以外にも建築用語から派生した言葉がたくさん存在します。
以下に、その一部を紹介します。
- いの一番 ~ 何かを始める最初の一歩を意味します
- 釘を刺す ~ 物事を確定させる、決断することを指します
- 几帳面 ~ 細かいことに気を配り、きちんとした性格を表します
- 建前 ~ 表向きの理由や立場を指します。
- しのぎを削る ~ 競争相手と争い、腕を磨くことを意味します
- ハメを外す ~ 普段の行動や態度から外れることを指します
- 叩き上げ ~ 努力や経験を積んで成功した人を指します
- 大黒柱 ~ 家族や組織の中で重要な存在となる人を表します
- 子はかすがい ~ 子供は親の支えや希望であることを意味します
これらの言葉は、建築の世界から広がり、私たちの日常生活にも影響を与えていますね。
まとめ
タッパは、建築用語で建物の高さを表す言葉で、その後、人の身長を指す隠語としても使われるようになりました。
なお、タッパは方言ではなく、一般的に広まった言葉です。
他にも建築用語が由来となって日常的に使われるようになった言葉はたくさんあります。