クリームチーズはその柔らかく滑らかな味わいで、お菓子作りやお酒のおつまみなど、その使われ方は多岐にわたります。
なので、多くの家庭で冷蔵庫に入っていることが多いと思います。
ですが、目的の料理に使おうとしたときにはすでに賞味期限が過ぎている…そんな経験はありませんか?
そこで、ここでは、クリームチーズの賞味期限が過ぎた後も安全に食べられる期間や、腐り始めたときの見分け方、正しい保存方法をご紹介します。
クリームチーズの賞味期限切れはいつまで大丈夫?
クリームチーズはその濃厚な風味と滑らかな食感で、パンのトッピングやケーキ作りに広く愛用されています。
新鮮な状態での使用が最も良い風味を保証するため、賞味期限の把握は非常に重要です。
未開封クリームチーズの賞味期限
多くのクリームチーズ製品は未開封時に4ヶ月から8ヶ月の賞味期限が設けられています。
この期間は製品によって異なる場合もありますが、一般的にはこの範囲内で消費するようにしましょう。
というのも、クリームチーズの水分含有量が高いため、開封前は比較的長く保存が可能だからです。
そして、賞味期限が過ぎた場合は、未開封だと約30日間くらいは食べられることが一般的です。
しかし、食べる前には必ずパッケージを確認して、変色や異臭がないかチェックしてください。
賞味期限を過ぎた食品を食べる際のリスクは自己責任となるため、慎重に行動しましょう。
開封後の場合
一度開封したクリームチーズの賞味期限が切れたら、食べるのは避けましょう。
開封すると品質が急激に落ち始め、安全性が著しく低下します。
外見や匂いが変わらなくても、健康を守るためには食べない方が安全です。
次に、クリームチーズが腐るサインと、その正しい保存方法について詳しく解説します。
クリームチーズの適切な使用期限と保存方法
クリームチーズは一度に使い切るのは難しいです。
なので、開封後はしっかりと冷蔵保存し、できるだけ早く使い切るようにしましょう。
なお、開封後のクリームチーズは、適切に保存しても大体2週間が消費の目安です。
2週間を過ぎると、赤いカビが生え始めることがあり、その後は食べることをおすすめしません。
もちろん、これはクリームチーズの賞味期限がまだ残っている場合の話です。
賞味期限が切れていれば、開封の有無に関わらず食べるのは避けましょう。
各メーカーによるクリームチーズの賞味期限
クリームチーズの賞味期限は一般的に長めですが、メーカーによって多少異なります。
以下の表で、各メーカーのクリームチーズの賞味期限と、賞味期限切れ後に食べられる可能性のある日数を見てみましょう。
メーカー/商品名 | 賞味期限(未開封の場合) | 本来の賞味期限の延長期間 | 賞味期限切れ後の消費可能日数 |
---|---|---|---|
kiri(キリ)「クリームチーズ」 | 273日 | 327.6日~409.5日 | 54.6日~136.5日 |
雪印メグミルク「クリームチーズ」 | 150日 | 180日~225日 | 30日~75日 |
よつ葉「北海道十勝100なめらかクリームチーズ」 | 120日 | 144日~180日 | 24日~60日 |
森永乳業「フィラデルフィアクリームチーズ」 | 6ヶ月 | 216日~270日 | 36日~90日 |
一般に、未開封のクリームチーズの平均賞味期限は約半年ですが、実際にはこの期限を1.2倍から1.5倍まで延長しても安全に食べられることが多いです。
賞味期限は安全のためにやや保守的に設定されているため、期限を少し過ぎても品質に大きな問題はないことが一般的です。
賞味期限と消費期限の違いも理解しておくことが重要です。
賞味期限は美味しく食べられる期間を指し、少し過ぎたとしても食品は安全です。
一方、消費期限はその後の食品の安全性を保証するもので、過ぎると食べるのが危険になることがあります。
クリームチーズの場合は賞味期限が使われるため、期限を少し超えても大きなリスクはありませんが、味の変化は覚悟する必要があります。
クリームチーズが腐敗する兆候とその見分け方
クリームチーズをはじめとするチーズ類は、発酵食品の一つです。
発酵とは、微生物が食品を分解する過程のことを指しますが、これは腐敗の過程と基本的に同じです。
しかし、発酵が有益か有害かの違いによって、腐敗と区別されます。
クリームチーズにおいても、有害な腐敗が進行することがあります。
クリームチーズに以下のような変化が見られたら、それは腐敗のサインです。
- 赤やピンクのカビが見える
- アンモニアのような不快な臭いがする
- 酸味が強くなる
- 舌がピリピリと刺激を感じる
クリームチーズは他のチーズよりも水分が多いため、カビが生えやすい性質があります。
保存中に容器内に水がたまることがあれば、容器を逆さまにして水分を切りましょう。
カビが生えてしまった部分があれば、全体の安全を考えて捨てることをお勧めします。
ちなみに、クリームチーズから出る水分はホエイ(乳清)であり、害はありません。
賞味期限切れのクリームチーズを食べる際の注意点
賞味期限が切れた未開封のクリームチーズを食べる場合は、次の点をチェックしましょう。
- 外観と臭いの確認
- クリームチーズの色が変わってピンクや赤になっていないかを確認します。
- 臭いを嗅いで、すっぱい臭いやアンモニア臭がしないかをチェックします。
- 味を試す
- 外見や臭いに異常がなければ、少量を試食します。
- 味がおかしいと感じたら、直ちに吐き出し、それ以上食べるのはやめましょう。不快な味は健康問題を引き起こすことがあります。
クリームチーズの保存方法とおすすめの利用期間
クリームチーズは正しく保存することで、鮮度を長く保つことができます。
使いかけのクリームチーズは特に注意が必要で、適切な方法で保管しないとすぐに劣化してしまいます。
1.基本の冷蔵保存方法
- 未開封のクリームチーズは、購入したままのパッケージを冷蔵庫に入れるだけで大丈夫です。
- 開封後のクリームチーズは、空気に触れると水分が蒸発し、表面が硬くなってしまいます。
そのため、開封後はラップでしっかりと包んでから、密閉できる容器やジップロックバッグに入れて冷蔵保存しましょう。
2.冷凍保存のテクニックと期間
クリームチーズは冷凍しても保存可能です。
特に多く余ってしまった場合や、すぐに使う予定がないときに便利です。
冷凍する手順
- クリームチーズを使いやすい量にカットします。
- それぞれのピースを個別にラップで包みます。
- 包んだものをフリーザーバッグに入れ、空気をしっかり抜いて密封します。
- 保存日をバッグに記入し、冷凍庫に入れます。
これで、クリームチーズは約1ヶ月間風味を保つことができますが、1ヶ月を過ぎると徐々に風味や食感が落ちるため、早めに使用するのがベストです。
解凍の方法
- 加熱調理をする場合は、解凍せずにそのまま冷凍状態で使用可能です。
- 生食やレアな料理に使う場合は、冷凍庫から冷蔵庫に移し、半日から1日かけてゆっくり自然解凍させるのが良いでしょう。
これによりクリームチーズの水分と油分が分離するのを防ぎます。 - 電子レンジでの急速解凍は避けてください。
急激な温度変化で水分が抜け、クリームチーズがぼそぼそとした食感になってしまいます。
まとめ
クリームチーズは未開封なら賞味期限切れから約30日後まで、開封後は2週間以内に食べきるのがおすすめです。
腐敗の兆候として赤いカビが生えたり、異臭や酸味が増すことがあれば、食べずに廃棄してください。
余ったクリームチーズは冷凍保存して約1ヶ月間は美味しさを保つことができますが、早めに加熱料理に利用するのが最良です。