雨の季節、特に雷が鳴っているとき、私たちの日常生活には様々な注意が必要です。
中でも、スマホの使用は切っても切れない生活の一部ですが、雷鳴が轟く中での操作は果たして安全なのでしょうか。
そこで、ここでは、雷が鳴っているときに、屋内でスマートフォンを用いた通話や操作が安全かどうかを解説します。
そもそも携帯電話にカミナリは落ちる？
結論を先にいうと、携帯電話自体に雷が直接落ちる可能性は極めて低いです。
というのも、携帯電話やスマートフォンは、自ら雷を引き寄せるような構造や機能を持っているわけではないからです。
また、屋外での携帯電話の使用中に雷に直接打たれる事例も、その人が携帯電話を使用していたからというよりは、屋外にいること自体がリスクとなっています。
また、雷雲からの放電は非常に高いエネルギーを持っており、落雷によって近くの物体に電気が移動することがあります。
なので、屋外で雷が近い場合に携帯電話を使っていると、その電話を持っている人が雷の影響を受ける可能性はあります。
これは、電話機が原因というより、人が高い場所にいる、または周囲に比べて際立った存在になっているためです。
雷鳴時の屋内でのスマートフォン利用に潜むリスクは？
雷の音が響く時に、家の中でスマートフォンを駆使して通話を行ったり、様々な操作をしても、スマートフォンに雷が直接落ちることはありません。
通常、雷は空から地上の高い場所にある建物や大木に落ちやすい性質がありますが、多くの建物には雷を逸らすための装置が備えられていますから、直接の落雷は稀です。
ただし、建物に直接落雷しなくても、近辺に落雷した場合、誘導雷サージと称される現象が起き得ます。
これは、落雷によって周囲の配電線や電話線、アンテナなどに生じる大規模な電圧や電流のことです。
このような誘導雷サージが家の中に侵入してくる経路としては、電源線や通信線（電話線）、アンテナ、接地線、またはガス管や水道管などの金属管が挙げられます。
なので、固定電話の本体やFAX機は、これらの通信線や電源線に接続されているため、雷の際にはこれらの経路から電気が侵入するリスクがあります。
過去には、雷雨の中で固定電話を使用中に雷由来の電圧によって感電死する事故も報告されています。
なぜ雷時のスマホ操作は危険とされるのか
雷は大気中の電荷を放電する自然現象です。
このとき、莫大なエネルギーが地面に向かって放出されます。
もし雷が建物に直撃すると、そのエネルギーは電気配線や電話線を通じて家の中へと侵入し、接続されている電子機器にダメージを与えることがあります。
なので、スマホも例外ではありません。
実際に、雷による過電圧でスマホが故障した例や、さらには使用中のスマホが原因で怪我をした事例も報告されています。
ただし、これらは非常に稀であり、スマホが原因で雷に直接打たれることは科学的にも確認されていません。
また、スマートフォンはその特性上、外部と線で直接つながっていないため、外部からの雷の侵入は考えられません。
そのため、屋内での通話や操作においては、基本的に危険性はないとされています。
スマートフォンには電波を介して雷が室内に侵入することもないため、通常使用では安全です。
ただし、充電中は電源線に接続されているため、この時点での雷の侵入リスクが存在します。
固定電話のハンドセットを用いた通話も、使用中は電線と接続されていないため安全ですが、充電中は電源線に繋がっているため注意が必要です。
なので、雷鳴が聞こえる際には、スマートフォンや固定電話、FAXだけでなく、テレビや冷蔵庫、照明器具といった電源線に接続された家電製品から距離を置くことが賢明です。
特に外部のアンテナに雷が直撃すると、テレビに大きな電圧が加わる可能性があるため、テレビの使用には特に注意が必要です。
雷が鳴っている時のスマホ使用の安全対策
雷鳴が聞こえたら、屋外でのスマホ使用は避け、建物内に留まること。
また、充電中のスマホの使用は控え、可能であれば充電器から外すこと。
そして、雷が近いときは、有線の充電器やイヤホンの使用を避けたほうが良いでしょう。
まとめ
結論として、雷鳴時のスマホ使用は極端な危険は伴わないものの、稀に起こりうるリスクを避けるための注意は必要です。
安全第一の原則に従い、雷雨の季節を賢く、そして安全に乗り切りましょう。
