庭で自分で育てたみかんを食べたいと考える人はたくさんいます。
ですが、みかんの木は庭に植えてはいけないと言われることがあります。
これは、古くから「庭に果樹を植えると縁起が悪い」という迷信が根強く残ってることにも関係があるようです。
また、みかんの木には鋭いトゲがあるため、それが危険と感じる人もいます。
ですが、これらのポイントを事前に理解しておけば、安全にみかんの木を育てることが可能です。
そこで、ここでは、庭にみかんの木を植えたいと思っている方向けに、庭に植えてはいけないと言われる理由から、適切な選び方、地植えや鉢植えの方法などをまとめました。
みかんの木を庭に植えてはいけないと言われる５つの理由
庭にみかんの木を植えてはいけないと言われるのは、次のような理由があるからです。
1. トゲがある
みかんの木には鋭いトゲがあり、これが原因で庭で遊んでいる時に怪我をすることがあります。
特に小さな子どもがいる家庭では、注意が必要です。
トゲを避けるためには、トゲのない品種を選んだり、木の配置や剪定を工夫することが考えられます。
2. 実がなる木の縁起
「実がなる木を庭に植えると縁起が悪い」という迷信があります。
この迷信に科学的な根拠はありません。
むしろ、風水的には良いともされているからです。
とはいえ、実が落ちて庭が汚れたり、子どもが木に登って落ちる事故が起こるリスクがあるため、実のなる木を避ける人もいます。
3. 鳥による被害
みかんの実は鳥にとって魅力的で、庭の木に実がなると鳥が集まってくることがあります。
これにより、実が食べられたり、食べかすが庭に散らばることがあります。
これを防ぐためには、ネットを張るなどの対策が必要ですが、手間や費用がかかります。
4. 実がならないリスク
みかんの木の大きな魅力の一つは実を収穫することですが、適切な環境や手入れがされていないと、木が実をつけないことがあります。
適切な日照、水やり、土壌の条件が整っていないと、木は健康的に成長せず、実をつけることができません。
5. 落果による問題
みかんの木が多くの実をつけると、収穫しきれない果実が自然に落下し、庭を汚すことがあります。
落ちた果実は腐りやすく、見た目が悪くなるだけでなく、害虫を引き寄せる可能性もあります。
また、踏みつけると滑りやすくなり、転倒の危険もあります。
これらの問題を理解し、適切に対処することで、庭で美しいみかんの木を楽しむことができます。
みかんの木を庭に植える4つのメリット
みかんの木を庭に植えてはいけないと言われてはいますが、それでも多くの家庭で見られるのは、そのメリットが大きいからです。
ここでは、庭にみかんの木を植える４つのメリットを紹介します。
1. 風水による好影響
風水では、みかんの木が吉運や繁栄を象徴するとされ、庭に植えることで家に良いエネルギーをもたらすと考えられています。
特に、黄色い実をつける果樹は、陽気で明るいエネルギーを引き寄せ、家庭に活気を与える効果があるとされます。
みかんの木を風水的に適切な位置に植えることで、金運の向上や家庭の繁栄に寄与すると信じられています。
また、その美しい花と香りは庭を明るくし、心地よい空間を作り出します。
ただし、風水の効果は個人の信仰や感じ方により異なるため、その効果は一概には言えません。
2. 冬の庭を彩る効果
冬になると多くの植物が休眠期に入り、庭が寂しく感じられることがありますが、みかんの木は冬でも緑の葉を保ち、色鮮やかな果実をつけます。
これが庭に彩りと活気をもたらし、冬の寂しい景色を明るくします。
緑の葉と黄色やオレンジの実は、視覚的にも美しく、冬の庭を鮮やかに演出します。
さらに、みかんの木からは爽やかな香りが庭に広がり、冬の冷たい空気の中に温かみを感じさせます。
また、この木は冬に鳥が訪れることがあり、野鳥を観察する楽しみも提供します。
3. 白い花の美しさと香り
春が来ると、みかんの木は白くて繊細な花を咲かせます。
これらの花は庭に優雅さと華やかさを加え、見る人の心を和ませます。
風に揺れる白い花びらからは、穏やかな美しさが感じられ、心を癒す景色を作り出します。
さらに、みかんの花からは豊かな香りが漂い、これが庭全体をフレッシュで心地よい香りで満たします。
夜になると、この香りはさらに強まり、庭の雰囲気を一層豊かにします。
このように、みかんの木の花とその香りは、庭をロマンティックで魅力的な場所に変える力を持っています。
白い花とその香りによって、庭は春の訪れを感じさせる穏やかで魅力的な空間へと変わります。
4. 無農薬で健康的な果実を楽しむ
自宅の庭にみかんの木を植えることのもう一つの大きなメリットは、無農薬で安全な果実を得られることです。
市販される多くの果物には農薬が使われていますが、自家栽培ならばその心配はありません。
自分で育てたみかんは、農薬を使わずに栽培することが可能で、収穫した果実は家族全員が安心して食べることができます。
さらに、農薬未使用のみかんは、その皮も安全で、マーマレードなどの加工食品に使用できます。
また、自家栽培のみかんは、市販のものと比べてより自然な味わいを楽しむことができ、熟度を自分で選べるため、最も美味しい状態での収穫が可能です。
このように自宅でみかんを栽培することは、食の安全を確保するだけでなく、家庭菜園の楽しみや自給自足の満足感をもたらします。
無農薬のみかんは、自然の恵みを直に感じることができ、それを通じて得られる満足感は格別です。
みかんの木を庭に植える場所はどこが良い？注意点は？
庭にみかんの木を植える際には、その位置選びが非常に重要です。
日当たりの良い場所を選ぶことが特に重要で、適切な場所に植えることで、みかんの木は健康に成長し、甘くて美味しい果実を実らせてくれます。
しかし、ただ場所を選ぶだけでなく、以下のような注意点も考慮する必要があります。
1. トゲの安全対策
みかんの木には鋭いトゲが多く、これが特に子供やペットにとって危険をもたらす可能性があります。
安全に庭で過ごすためには、トゲがある枝を定期的にカットし、安全な状態を保つことが重要です。
剪定ばさみや枝切りばさみを用いて慎重にトゲを取り除き、取り除いたトゲは適切に処理して廃棄しましょう。
これにより、庭での怪我のリスクを減らすことができます。
また、トゲをカットすることで、木の形状を整え、見た目の美しさも保つことができます。
2. 害虫と病気の予防
みかんの木を健康に育てるためには、害虫と病気の管理が非常に重要です。
害虫の早期発見と対策のためには、木の葉や枝を定期的に観察し、異常が見られた場合は早急に対処する必要があります。
天然の防虫剤を使用したり、手で害虫を摘み取ることも効果的です。
また、病気に対しては、予防が最も重要であり、適切な栽培環境を整えることで病気のリスクを減らすことができます。
定期的な消毒や、病気が発生した際の迅速な剪定により、感染の拡大を防ぐことができます。
さらに、水やりは植物の健康を保つために適切な量を心がけ、過湿や過乾燥を避けることが重要です。
これらの注意点を守ることで、庭にみかんの木を植えることは、家庭に多くの喜びをもたらすことでしょう。
日当たりの良い場所を選び、適切なケアを行うことで、美味しい果実を楽しむことができます。
トゲのない品種のみかんの木を植える手もある
庭にみかんの木を植える際には、安全かつ便利な選択肢としてトゲのない品種を選ぶこともオススメです。
この種類のみかんの木は近年開発され、庭の利用に非常に適しています。
子供たちが庭で安全に遊べるだけでなく、日常の手入れや収穫作業もずっと安全に行えます。
トゲなしのみかんの木には、多様な種類があり、それぞれに味や果実の大きさが異なるので、選ぶ際にはこれらの特性を考慮すると良いでしょう。
例えば、「トゲなし系せとか」は人気のあるトゲなしのみかんの品種です。
もし庭にみかんの木を植えようと考えているなら、トゲなしの品種を選ぶことを検討してみてください。
みかんの木を鉢植えにする方法
みかんの木を庭地ではなく、鉢植えで育てることは、スペースが限られる場所でも可能です。
鉢植えでは、以下のステップに注意してください。
① 鉢の選択
大きめの鉢を選び、十分な排水ができるよう底に穴が開いていることを確認します。
これにより、水はけが良くなり、根腐れのリスクを軽減できます。
理想的な鉢のサイズは、直径50cm以上が適しています。
② 土の選択
鉢植えする土は、排水性と保水性がバランス良く取れたものを選びます。
植え付け前には、みかんの木の根を優しくほぐしてから植えると根が広がりやすくなります。
③ 日当たりと水やり
鉢植えのみかんの木も、充分な日光を必要とします。
鉢を直射日光が当たる場所に置き、風通しの良い環境を保ちましょう。
また、室内に移動させる時は、冷えすぎないよう注意が必要です。
④ 肥料の与え方
適切な成長のためには、春と秋に肥料を施すことが一般的です。
肥料を適切に与えることで、みかんの木は健康に育ち、良い果実をつけることができます。
鉢植えのみかんの木は、庭がない方や、場所を選ばずに栽培を楽しみたい方に特におすすめです。
この方法なら、どんな環境でもみかんの木の育成を楽しむことが可能です。
まとめ
今回は、庭にみかんの木を植えることについての様々な側面を探りました。
みかんの木を庭に植えてはいけないと言われることもありますが、適切な管理をすれば庭に植えることはできます。
自宅の庭なら安全な無農薬栽培もできますから、みかんの木が持つ風水による良い効果も相まって、庭の魅力的なポイントになるでしょう。
